腹部の症状に関する医学知識

図 ■骨:脊柱・骨盤

■器官:肝臓・脾臓・膵臓・胆嚢・腎臓・副腎・ 胃・大腸・小腸・肛門・ 膀胱・子宮・膣・前立腺

■よくある症状
 腹痛・おなかのはり・便秘・下痢・下血・血便・血尿・尿量排尿の異常・月経異常・食欲不振・腰背部痛

■よくある病気
 消化器の病気・腎臓・泌尿器・生殖器の病気等

 腹痛は、胃や腸などの内蔵の痛みです。腹部にある臓器の炎症や潰瘍、腹部の壁を被っている腹膜の炎症などで起こります。その他に、心臓の強い痛みを腹痛として感じている可能性もあります。
 胃や腸にたまったガスもしくは腹水で、おなか全体がふくれている症状です。ガスは、飲み込んだ空気や腸内で発生したガスです。腹水は、肝硬変や心不全・腎不全・炎症などが原因の可能性もあります。


 排便が4日以上ない症状を便秘といいます。運動不足や野菜不足・水分不足・偏食などが原因となります。その他には、大腸のがんや炎症、痔などが原因となっている可能性もあります。
 下痢は、小腸や大腸で水分の吸収や分泌、消化がうまく行われないまま便が出てしまう症状です。細菌やウイルス、腸の炎症や潰瘍、腸のぜん動運動が活発になりすぎることが原因の可能性もあります。


 下血・血便は、大腸からの出血が肛門から排出される症状です。消化管の粘膜に起こる炎症や潰瘍、ポリープが主な原因ですが、胃がんや大腸がんの可能性もあります。排便後の出血は、痔の可能性もあります。
 尿は腎臓でつくられ、尿管・膀胱を通って尿道から排出されます。尿に血液が混じるのは、この経路のどこかに結石や炎症、腫瘍などがあって出血していることが原因の可能性があります。


 尿量が増える原因には、水分の過剰摂取、糖尿病などがあります。排尿回数が増えるのは、緊張や冷えの他、膀胱炎や尿道炎などの可能性もあります。尿の出が悪いのは、腎不全や前立腺肥大症などの可能性もあります。
 無月経、月経周期・出血量の異常、月経時の下腹痛・腰痛・腹部のはり・おう吐・頭痛などが特にひどい場合をいいます。ホルモン分泌の異常や視床下部・下垂体・卵巣・子宮・膣の病気の可能性もあります。


 食欲の低下は、かぜや消化器系の病気、糖尿病、腎臓病や心臓病、精神的な理由など、様々な原因が考えられます。食欲不振が続いて体重が減ってきた場合には、病気である可能性もあります。
 肩や背中から腰にかけてズキズキ痛む場合には、脊椎の異常や神経・筋への負荷の可能性もあります。心筋梗塞や肺梗塞、大動脈瘤などの病気でも、腰背部の痛みとして感じることがあります。